三枚のお札はなぜ怖い?山姥の衝撃的な正体と結末に隠された真相を解説

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物語の発端は、ある山寺の小僧が和尚の言いつけに反して、あるいは許可を得て山奥へ栗拾いに出かける場面から始まります。夢中で栗を拾ううちに日が暮れて道に迷った小僧は、山中の一軒家にたどり着き、そこに住む優しそうなおばあさんに一夜の宿を求めます。しかし、その正体こそが人を喰らう恐ろしい山姥(やまんば)でした。

真夜中、小僧は「シュッ、シュッ」と不気味な音で目を覚まします。障子の隙間から覗くと、山姥が大きな包丁を研ぎながら「小僧の首をどこから切って喰ってやろうか」とつぶやいている現場を目撃してしまいます。恐怖に震え上がった小僧は、「便所に行きたい」と命がけの嘘をついて部屋を出ます。逃亡を警戒する山姥によって腰縄で縛られますが、小僧は寺を出る際に和尚から授かっていた「三枚のお札」のうち最初の一枚を便所の柱に貼り付け、縄を結びつけて窓から逃走します。山姥が「まだか」と呼ぶたび、お札が小僧の声で「まだだよ、今出るところだよ」と時間稼ぎをする名場面です。

騙されたことに気づいた山姥は、髪を逆立て、すさまじい形相で小僧を追跡します。追いつかれそうになった小僧は、二枚目のお札を後ろへ投げつけます。すると背後に巨大な「大山(砂山やすり鉢山)」や「針山・トゲの茂み」が出現し、山姥の足を止めます。しかし山姥は血まみれになりながら山を越えて迫ってきます。小僧が最後の三枚目のお札を投げると、今度は見渡す限りの「大河(濁流・火の海)」が現れます。山姥は一瞬怯むものの、川の水を全部飲み干して驚異的な執念で追いすがります。

命からがら寺の山門へと逃げ込んだ小僧を救ったのが、寺の知恵者である和尚です。山姥が寺に踏み込んで小僧を引き渡すよう要求すると、和尚は一切慌てることなく「お前ほどの神通力があるなら、体を大きくしたり小さくしたりできるだろう」と術比べ(変身比べ)を持ちかけます。山姥が得意げに大入道のように巨大化してみせると、和尚は「大きく化けるのは簡単だ。豆粒のように小さく化けることはできるか」と挑発します。山姥が小さく化けた瞬間、和尚はすかさずその豆粒を拾い上げ、用意していた焼き餅(あるいは団子・餅)に包んで一気に飲み込んで(食べて)しまうという、鮮やかな機転によって物語は決着を迎えます。

木村 陽翔

木村 陽翔

テックライター兼ウェブディレクター

デジタルガジェットとスマート家電の検証記事を多数執筆。失敗しないモノ選びを提案します。

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