種無しぶどうはなぜ種がない?危険性の真相とジベレリン処理の仕組み
種無しぶどうはなぜ種がない?危険性の真相とジベレリン処理の仕組みに関するポイントを分かりやすくまとめました。専門的な情報をチェックしましょう。
機械で一斉散布すれば種無しになるわけではありません。山梨県や長野県のぶどう産地を取材すると、種無しぶどうの生産が想像を絶する手作業の集積であることが浮き彫りになります。
ぶどうの花が咲く時期は、品種や樹勢、日当たりによって房ごとに数日単位でズレが生じます。生産者は毎日園地を見回り、満開を迎えたジャストのタイミングを見極めて、手作業でジベレリン液を満たした専用カップに一房ずつ浸漬していきます。1ヘクタールの果樹園であれば数万房にのぼる作業を、腰をかがめながら手作業で2回繰り返す計算です。
処理のタイミングが数日早すぎると粒が肥大せず、逆に遅すぎると種が残ってしまいます。「種無し」という日常の利便性は、農薬の大量散布などではなく、職人的な見極めと膨大な手間に支えられた日本の農業技術の結晶です。