アーミッシュ出身の有名人たちが語る脱退の真相と現在

アーミッシュ出身の有名人たちが語る脱退の真相と現在を詳しくリサーチ! 知っておきたい 重要ポイントを分かりやすく展開します。

一般社会がアーミッシュに対して抱くイメージの多くは、ハリウッド映画やテレビ番組を通じて形成されてきました。その代表例が、1985年の名作映画『刑事ジョン・ブック 目撃者』(ピーター・ウィアー監督、ハリソン・フォード主演)です。

殺人事件を目撃したアーミッシュの少年を守るため、コミュニティに潜入した刑事を描いた本作は、アカデミー賞脚本賞を受賞し、世界中にアーミッシュの存在を知らしめました。映画は彼らの相互扶助精神(納屋建てのシーンなど)を美しく描き出したものの、静穏を重んじる実際のコミュニティには大量の観光客が押し寄せる事態となり、現地住民に深刻なプライバシー侵害をもたらす皮肉な結果を生みました。なお、劇中に登場するアーミッシュ住民はすべて俳優やエキストラであり、本物の信徒は教義上の理由(偶像崇拝の禁止・写真撮影の拒否)から映画制作に一切関与していません。

さらに後年、メディアによる歪曲が頂点に達したのが、米ディスカバリーチャンネルで2012年から放送されたドキュメンタリー風番組『アーミッシュ・マフィア(Amish Mafia)』です。

アーミッシュコミュニティの秩序を裏で暴力や銃器を使って守る自警団「レバノン・レヴィ」一味の暗躍を描いたこの番組は、高視聴率を記録しました。しかし、ペンシルベニア州警察や地元メディアの徹底的な調査報道により、登場人物たちの行動や事件の大半が事前に台本で仕組まれた完全な「やらせ・フィクション」であったことが暴かれました。暴力や武器の所持を一切拒絶する絶対的平和主義(非暴力主義)を掲げる本物のアーミッシュたちにとって、この番組は信仰の根幹を冒涜するものであり、地元行政からも強い抗議声明が出される騒動へと発展しました。

アーミッシュが現代文明を拒否する根本的な理由は、「電気や機械そのものが悪だから」ではありません。便利すぎるテクノロジーを無批判に受け入れることで、家庭やコミュニティの絆が解体され、傲慢や個人のエゴイズムが信仰を蝕むことを警戒しているためです。自己主張を慎み、神と隣人に身を委ねる「ゲラッセンハイト(Gelassenheit:謙譲・服従)」の精神こそが彼らの生活様式の核となっています。

山口 彩花

山口 彩花

写真家・フォトエディター

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。

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