血圧の単位Mmhgの読み方とは?なぜ水銀が今も基準なのか徹底解説
血圧の単位Mmhgの読み方とは?なぜ水銀が今も基準なのか徹底解説の真相について、専門知識を基に徹底解説します。
インターネット上のQ&AサイトやSNSでは、「水俣条約によって水銀血圧計が禁止されたのに、なぜ単位だけmmHgを使い続けるのか不自然だ」という疑問や誤解がしばしば見受けられます。
確かに、環境汚染防止を目的とした「水銀に関する水俣条約」の発効に伴い、水銀体温計や水銀血圧計といった水銀添加製品の製造・輸出入は原則禁止となりました。日本の医療機関でも、ガラス管に入った本物の水銀血圧計はほぼ姿を消し、オシロメトリック法などを採用した精密な電子血圧計へと移行しています。
しかし、ここで混同してはならないのは「計測器具自体の材質」と「物理量を表すスケール(単位)」は別物であるという点です。デジタル血圧計は、空気圧センサーで感知した数値を内部チップで計算し、「もし従来の水銀柱血圧計で測っていたら何ミリメートル持ち上がる圧力か」に換算してディスプレイに表示しています。
もし測定単位まで無理にパスカル等へ全面刷新してしまうと、過去の膨大な疫学調査や臨床研究の数値(例:140/90以上が高血圧という社会的合意)をすべて書き換える必要が生じ、医療現場に重大な混乱を招きかねません。機器の安全性向上を図りつつ、診断基準の安定性を保つための合理的な選択として、mmHgという単位体系が守られています。