なぜ日本人の8割がお腹を痛めるのか?牛乳と遺伝子の最新科学

なぜ日本人の8割がお腹を痛めるのか?牛乳と遺伝子の最新科学について知っておくべき ポイントを分かりやすい構成で解説いたします。

日本人が日常的に牛乳を飲むようになった歴史は、実はそれほど古くはない。古くは飛鳥時代に貴族の間で薬用として飲用された記録が残るものの、一般庶民の食生活には全く浸透していなかった。転機となったのは、明治維新にともなう急速な西洋化の波である。

明治5年(1872年)、明治天皇が体力増進や体格向上を目的に毎日牛乳を飲んでいることが新聞等で報じられると、人々の意識は一変した。政府は西洋人に比べて小柄だった日本人の体格改善を至上命令と掲げ、牛乳の飲用を強く奨励した。これにより、それまで「獣の乳」と敬遠されていた牛乳は、一躍「文明開化の象徴」へと昇華したのだった。

さらに太平洋戦争後の高度経済成長期、学校給食法に基づき小中学校の給食に牛乳が義務的に導入されたことで、日本全体の牛乳消費量は爆発的に増加した。国民の骨格発達や栄養状態の改善に多大な貢献を果たしたことは歴史的真実だが、一方で、遺伝的に乳糖を分解しにくい多くの日本人にとって、日常的な飲用が消化器系への慢性的な負担となっていた側面も見逃せない。

中川 明日香

中川 明日香

ビジネス戦略アナリスト

エンタメ・カルチャー業界の深掘り取材を得意とし、現場のリアルな声をお伝えします。

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