富士山滑落生配信事故の真相|閉山期の冬山で何が起きたのか完全検証
富士山滑落生配信事故の真相|閉山期の冬山で何が起きたのか完全検証にまつわる役立つ知識を詳しく紐解きます。
事故が発生したのは、2019年10月28日14時40分頃のことでした。配信者TEDZU(テヅ)と名乗る都内在住の男性(当時47歳)は、「雪の富士山へGO」と題した番組をスマートフォンで生配信しながら、吉田ルートを経由して山頂へと向かっていました。
標高3,700mを越え、山頂のお鉢巡り(火口周辺)付近に到達した頃、配信画面には激しい風の音とともに、白銀に凍りついた急斜面が映し出されていました。男性は何度も息を切らし、寒さを訴えながら歩を進めていましたが、その声には明らかな疲労と焦燥が混じり始めていました。
当時の配信アーカイブおよび関係者の記録によると、男性は滑落直前に以下のような言葉を漏らしていました。
「あ、ここ危ないな……手が冷たい、指が痛い」
「カイロ持ってくればよかった。手がやばい、感覚がない」
「道、合ってるのかな? 滑る、滑るよ……あ、滑る!」
「滑る!」という悲鳴の直後、カメラは一瞬にして天地が逆転し、猛スピードで雪面と岩肌が流れていく映像に切り替わりました。ストックが跳ね飛ばされる音、衣服が雪を擦る激しい摩擦音の後、映像は数十秒間乱れ続け、やがて静止。画面は青空と雪の斜面を映したまま沈黙し、配信は強制的に途絶えました。
リアルタイムで配信を視聴していた数百人のユーザーは騒然となり、即座に「警察に電話しろ」「位置情報を特定して通報を」とコメント欄が埋め尽くされました。複数の視聴者から山梨県警および静岡県警へ「富士山を登っている生配信者が滑落した」という110番通報が相次ぎ、前代未聞のリアルタイム遭難救助活動が幕を開けることになったのです。