和菓子屋直伝!さつまいも餡の作り方と裏ごし不要の黄金比レシピ
和菓子屋直伝!さつまいも餡の作り方と裏ごし不要の黄金比レシピを徹底追究! 知っておきたい 重要ポイントを凝縮して配信します。
おうちでさつまいも餡作りに挑んだ人の多くが直面するのが、仕上がり直後は良くても数時間後に起きてしまう「パサつき」や「ボソボソ感」です。この現象には、デンプンの糊化(α化)とその後の老化(β化)という食品化学的な現象が深く関係しています。さつまいもに含まれる大量のデンプン粒子は、熱と水分を得て柔らかく糊化しますが、水分が不足した状態で急激に冷えると、デンプン同士が再び強く結合して水分を押し出し、硬い結晶構造へと戻ってしまいます。
これが、さつまいも餡がパサつく決定的な理由です。デンプンの老化を抑制するために不可欠なのが「スクロース(砂糖)」の保水性と、適度な「遊離水分」の確保にほかなりません。糖分を極端に減らしすぎると、デンプンが抱え込んでいた水分が時間とともに外へ逃げ出し、乾燥した粉っぽい舌触りへ転落してしまいます。
一方で、仕上がりがドロドロとしてコシがない「さつまいも餡水っぽくなる失敗原因」も存在します。これは主に、蒸気を逃がすための火入れ工程(練り上げ)が足りていないか、レンジ加熱直後の蒸気がボウル内に落ちることで芋自体の水分率が計算以上に跳ね上がってしまったパターンです。滑らかな舌触りと程よい保形性を両立させるには、加熱後に適正な水分量を残した状態で、砂糖と微量の油脂でデンプン分子をコーティングする水分コントロールが不可欠となります。