佐川急便創業者・佐川清の光と影|巨大物流帝国を築いた男の真相
佐川急便創業者・佐川清の光と影|巨大物流帝国を築いた男の真相の詳細解説を解説します。専門的な知識が詰まっています。
佐川清の生涯を語る上で欠かせないのが、規格外の豪快エピソードと、泥臭い人間味に溢れた経営哲学です。
「男は度胸、仕事は愛嬌」「運送屋はサービス業や」という言葉は、彼が生前何度も現場で口にした名言として知られています。佐川急便のドライバーが白い手袋をはめ、走って荷物を届ける姿を定着させたのは、佐川清の「お客様の貴重な品を預かる以上、頭を下げて駆け足で向かうのが礼儀である」という美学からでした。
また、彼は社員の家族を大切にすることでも有名でした。新車を導入する際にはドライバーの家族を招待して披露宴を開き、事故を起こさず無事故を続けた社員には惜しみなく高額な特別手当を支給しました。「汗を流した人間が一番報われなければ嘘だ」という彼の信念は、高度経済成長期に地方から集まった若者たちの心を強烈に掴んだのです。
しかし、その「情」と「金」による絶対君主的な支配は、組織が数万人規模の巨大企業へと肥大化するにつれて限界を迎えます。親族関係の複雑化、そして甥であり後にグループを再編する栗和田榮氏との路線対立へと繋がっていきました。