イシモチはまずい?下処理で劇的に化けるプロ直伝の美味しい食べ方
イシモチはまずい?下処理で劇的に化けるプロ直伝の美味しい食べ方に関するポイントを丁寧にまとめました。最新データをご確認ください。
最高のイシモチ料理を作るためには、素材そのものの見極めが欠かせません。季節ごとの身質の変化と店頭での目利きポイントを整理しておきましょう。
まず押さえておきたいのが「イシモチの旬の時期」の二面性です。年間を通じて漁獲される魚ですが、最も身に脂が乗るのは産卵を控えた初夏(5月〜7月)です。卵巣や白子を持ちながらも皮下に良質な脂を蓄えており、塩焼きやアクアパッツァで極上の香気とコクを放ちます。一方、産卵が終わった後の冬から春(11月〜3月)にかけては、脂質は控えめになるものの、冷たい海水で身がキュッと引き締まり、昆布締めや刺身などの生食に向いたクリアな食感を楽しむことができます。
続いて、スーパーや鮮魚店で失敗しないための「イシモチの鮮度見分け方」における3大チェックポイントです。
① 体表の輝きと色彩:新鮮なイシモチは体全体が輝くような銀白色をしており、側線付近やエラブタ周辺にほんのりと品のある小豆色やピンクがかった虹彩が見られます。鮮度が落ちると透明感が失われ、全体がくすんだ灰色に変色します。
② 眼球の状態:黒目が澄んでおり、レンズ部分が力強く張っているものが良質です。白濁していたり、眼球が窪んで充血している個体は、漁獲からかなりの時間が経過しています。
③ エラの色と腹部の弾力:エラブタを開いて中を見た際、鮮明な鮮紅色を保っていれば鮮度良好です。また、自己消化が腹部から始まるため、指で軽く押した際にしっかりとした弾力があり、内臓が溶けてブヨブヨと軟化していない個体を選ぶのが鉄則です。
なお、「イシモチ」という呼び名は、頭の骨の中に耳石(じせき)と呼ばれる炭酸カルシウムの非常に硬く大きな平たい白い石(平衡感覚を司る器官)を持っていることに由来します。調理する際は、頭部を割るような大雑把な包丁使いをすると刃こぼれの原因になるため、エラ蓋の後ろから斜めに刃を入れて頭部を落とすのがプロの安全な作法です。