中国の反日映画はなぜ作られるのか?トンデモ描写と規制の裏側
中国の反日映画はなぜ作られるのか?トンデモ描写と規制の裏側の具体的な内容に迫る! 専門的な視点でご紹介しています。
中国のテレビ局や動画配信プラットフォームで抗日ドラマや戦争映画が途切れることなく供給される背景には、政治的な意図以上に映像ビジネスにおけるリスクヘッジというシビアな現実が存在します。
中国で映画やドラマを公開・放送するには、国家広播電視総局(広電総局)による厳格な事前審査を通過しなければなりません。現代劇における汚職描写、恋愛リアリティ番組の倫理観、タイムスリップや超自然現象を扱ったファンタジーなどは、審査基準の急な変更によって公開中止やお蔵入りに追い込まれるリスクが常に付きまといます。数億円から数十億円規模の制作費を投じる製作会社にとって、審査落ちによる全額損失は企業生命を脅かす致命傷です。
その点、歴史的に「侵略者である日本軍に立ち向かう」という構図を描く抗日テーマは、政治的・思想的な減点を受ける確率が極めて低い絶対の聖域です。審査を確実に通して放送枠を確保できる「最も手堅い投資対象」として重宝された結果、企画が抗日ジャンルへと一極集中する構造が定着しました。