醜女とは悪口じゃなかった?「しこめ」の意外な語源と黄泉醜女の正体を徹底解説

醜女とは悪口じゃなかった?「しこめ」の意外な語源と黄泉醜女の正体を徹底解説の基礎知識と応用に迫る! わかりやすい言葉でまとめました。

「醜女」の読み方には、大きく分けて漢音・音読みの「しゅうじょ」と、大和言葉に漢字を当てた訓読みの「しこめ」の2系統が存在します。現代の国語辞典を紐解くと、いずれも「器量の悪い女性」「顔かたちの醜い女」という定義が第一に据えられていますが、古代の言語体系に遡るとまったく異なる風景が立ち現れます。

古代日本語における「しこ(醜)」は、視覚的な美醜を表す形容詞ではありませんでした。本来の語源は「強い」「猛々しい」「頑丈である」「恐ろしい」といった、生命力の過剰さや畏怖すべき性質を示す言葉です。事実、『古事記』において出雲の大国主命(オオクニヌシノミコト)は、試練を乗り越える勇猛な英雄として「葦原色許男(アシハラシコオ=葦原の強い男)」という別名で呼ばれています。つまり「醜男(しこお)」「醜女(しこめ)」という原義は、屈強で手強い存在に対する畏怖の念を含んだ呼び名でした。

平安時代から中世、近世へと時代が下るにつれ、美意識の規格化とともに「恐ろしく強いもの」に対する忌避感が「外見が見苦しいもの」へと意味の横滑りを起こしました。漢語としての「醜(しゅう)」が持つ「悪美」の概念と結びついた結果、本来の「頑強な生命力」という文脈が削ぎ落とされ、純粋な容姿への蔑称として定着した経緯があります。

斉藤 蓮

斉藤 蓮

デジタルマーケティングコンサルタント

シンプルで洗練された住まいづくりとインテリアコーディネートのアイデアを提案しています。

Share this article
Twitter Facebook Pinterest