虫歯はキスでうつる?大人同士の感染真相と赤ちゃんを守る予防策
虫歯はキスでうつる?大人同士の感染真相と赤ちゃんを守る予防策に関する知りたいポイントをわかりやすくまとめました。詳細を読もうことができます。
結論から言えば、虫歯の原因菌であるミュータンス菌(Streptococcus mutans)は唾液を介して人から人へと感染します。キスによる直接的な粘膜接触や唾液の交換は、物理的なミュータンス菌の感染経路として成立しているのが動かしがたい事実です。
生まれたばかりの赤ちゃんの口腔内には、虫歯菌は1匹も存在しません。しかし、成長過程における親からの口移しやスキンシップ、成長後の恋人とのディープキスなどを通じて、唾液中の細菌が相手の口内へと移送されます。厚生労働省の歯科疾患実態調査や各種学会の臨床報告でも、唾液1ml中には数千万から数億個の細菌が存在し、濃厚な唾液接触によって相手の菌叢(口内フローラ)に直接送り込まれることが確認されています。
ただし、ここで重要なのは「菌が移ること」と「虫歯という病気が発症すること」は同義ではないという点です。虫歯の発症には、①原因菌(ミュータンス菌など)、②糖質(菌のエサ)、③歯の質(エナメル質の強さ)、④時間の経過(酸に晒される長さ)という「カイスの4輪」と呼ばれる要素がすべて揃う必要があります。キスによって菌が移動しても、口腔内環境が整っていれば即座に歯が溶け出すわけではありません。