不法原因給付とは?違法契約で渡した金を取り戻せない理由と例外

不法原因給付とは?違法契約で渡した金を取り戻せない理由と例外に関する主要な事実を丁寧にまとめました。詳細な解説をご確認ください。

日常の法律トラブルにおいて、法律上の原因なく他人の財産を得た者に対しては「不当利得返還請求権(民法703条・704条)」を行使して取り戻すのが本来の原則です。しかし、その原因自体が社会の秩序や倫理に反している場合、この原則を遮断するのが不法原因給付(民法708条)です。

法学上の根底には「クリーンハンズの原則(自ら不正を行った者は裁判所の救済を受けられない)」および「法は不法に対して手を貸さない」という基本思想があります。国家の裁判制度が、反倫理的な契約の後始末や清算を手助けすることは司法の正義に反するという判断に基づいています。

民法708条の成立には、主に以下の要件を満たす必要があります。

  • 不法な原因があること:民法90条の「公序良俗」に違反する行為(愛人契約、賭博、贈賄、犯罪の対価など)が存在すること。
  • 「給付」が完了していること:金銭の受け渡し、物の引渡し、不動産の所有権移転登記など、財産の終局的な移転行為が行われたこと。
  • 給付者に不法性があること:財産を出した側自身にも、違法性や反社会性の認識が存在すること。

これらを満たした場合、給付者は財産の返還を法的に求めることができなくなり、財産は事実上、受け取った側の手元に確定的に留まるという強力な法的効果が生じます。

渡辺 美咲

渡辺 美咲

ガジェット&アプライアンスライター

心身ともに健康で持続可能なライフスタイルをテーマに、最新のウェルネストレンドを発信中。

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